統計データ

少人数学級でいじめが減るわけではない。但し、他の手段との連携可能性はある

少人数学級のほうが、大人数の学校よりもいじめが少ない、というほど単純では無さそうです。

加害経験率と学級規模(左) / 被害経験率と学級規模(右)

森田洋司ほか『日本のいじめ』(金子書房、1999)より

ただ、「人手を増やす」ことが無駄であるとは言えないでしょう。毎日新聞の調査では、多くの教師が、いじめに対する対応が思うようにできない理由として、「時間不足」をあげています。「人手」が多いことも考えれば、非常に示唆的です。

いじめ事案への対応に不十分な条件

毎日新聞 2012年11月21日朝刊社会面(27)

OECD調査では、他の先進諸国などに比べて、日本は「教員一人あたり児童数」が多い国であることがわかっています。

OECD「図表で見る教育2005」より

カウンセラーなどのプロを育成し増員する、という選択もありますが、一方で、教員を増員する、保護者の学校参加を増やす、NPOや大学などの機関と連携する、事務仕事の分担を進める、地域ボランティアやOBと連携するなど、人手を増やすことで教師一人あたりの負担量を下げることで、児童と向き合う時間を確保するなどの対策も必要でしょう。

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