統計データ
いじめは、どういう時期に起きやすいのでしょうか。いくつかの調査は、いじめが発生しやすい月にも、一定の傾向があることを示しています。
「平成21年 群馬県生徒指導上の諸問題調査結果報告書」
http://www.karisen.gsn.ed.jp/boe/htdocs/?action=common_download_main&upload_id=373 =現在はリンク切れ
例えば「群馬県 生徒指導上の諸問題調査結果報告書」によれば、いじめは「5~6月」と「10~11月」に、大きく増加していることが分かります。小学・中学共に、長期休暇が終わり、学期が落ち着いた頃に、いじめが増加しています。
特に2学期は、学期の期間が最も長く、行事も多いため集団行動が増えます。一学期の延長で行われるいじめも多いため、より一層の注意が必要でしょう。
もちろん、このデータが全ての学校に当てはまるわけではありませんし、これもあくまで認知件数であるため、目安のひとつでしかありません。それでも学校によっては、こうした時期を踏まえ、集中的に「いじめ対策強化月間」を設けているところもあります。いじめが発生してから対処するだけでなく、いじめが起きにくい環境を作るための計画づくりも重要となります。
「チャイルドライン支援センター 年次報告2012」より
いじめに関する電話相談を受け付けている特定非営利活動法人「チャイルドライン支援センター」の年次報告によれば、「月曜日」と「金曜日」には電話相談が増えていることが分かります。おそらく、嫌な一週間が終わった日、そして嫌な一週間が始まる日に、ストレスを吐き出したくなる生徒が増えるということでしょう。
もっとも、こうした傾向が、全ての地域・学校に当てはまるかどうかはわかりません。そこでなにより、学校ごとの「いじめピーク」「いじめスポット」を把握することがまずは必要となるでしょう。その上で、曜日ごとのストレス変化に目を配り、相談や見回りなどを強化するといった対応が、学校側にはもとめられます。